暗いところで待ち合わせ
posted with amazlet on 06.07.21
乙一
幻冬舎 (2002/04)
売り上げランキング: 4,484
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おすすめ度の平均: 

イイ!!
切なくて、優しいです!
二人のやりとりにほのぼの読了。面白すぎて3時間くらいで読了。
視力をなくし、独り静かに暮らすミチル。職場の人間関係に悩むアキヒロ。駅のホームで起きた殺人事件が、寂しい二人を引き合わせた。犯人として追われるアキヒロは、ミチルの家へ逃げ込み、居間の隅にうずくまる。他人の気配に怯えるミチルは、身を守るため、知らない振りをしようと決める。奇妙な同棲生活が始まった
社会にとけ込めない二人の描写がすごくリアル。作者は過去にかなり疎外されていた経験があるんじゃなかろうか。
1人でいることをいつも望んでいた。そのためいつのまにか自然と孤立する。
(略)
入社してすぐのころは、仕事が終わってみんなで飲みに行かないかと同僚の者にさそわれたが、そのたびに断った。結果として、だれもアキヒロには話しかけなくなった。
これでいいと思うことがある。誰かと話をしていると、なぜかわからないが、自分が否定され続けているように思えてくるからだ。
(略)しかし、その後一人になると、会話の内容を思い出し、ひとつひとつの言葉を反芻してしまう。自分の言ったことについては自己嫌悪し、相手の言葉については様々な疑問があふれる。
会話の最中には気付かなかった意志や価値観の違いに気付き、打ちのめされる。自分の考えや想像していたものが、周囲の人の価値観に寝食されて、破壊されていくようでもあった。だから結局の所、世間とは無関係になって孤立しているのが、一番、穏やかな気持ちで居られる方法だった。
僕もずっとこんな感じでした(今はかなり改善されてると思う)
設定がユニーク。警察に追われ、逃げ込んだ先が視力に障害のある独り暮らしの女性の家。
なにもかもを諦め、孤独を決め込んだ女性と、いつ、警察に通報されるかとビクビクしながら居間で暮らす男。
お互いが警戒しあう微妙な距離関係の描写がすばらしい。不安なんだけれど、いつの間にか心のどこかで居ないと寂しいと感じてしまう。
そして、シチューの場面がすばらしい。おもわずホッコリしてしまう。
視力に障害がある人物であったり、人間関係でうまくいかなかったりと、全編を通して、やや暗い感じである。しかし、ラストは期待通りのラストで、暗闇にうっすら暖かい明かりが射したかのようなラストで、実に気持ちがいい。
おもわず目尻に皺がよりそう。
読んでるとき、これは映画化したらぜったい面白い!とおもったら、なんと、映画化される(もうされた?)らしい。キャスティングがイマイチだけど。
評価:★★★★★
これはすばらしく面白い。GOTHやZooも面白かったけど、こちらもかなりの傑作。激しくオススメです。

コメント (1)
ANNさんがおもしろいって言うなら
読んでみたいなー
っと思い、今日買ってきました。
「暗いところで〜」と「Zoo」を。
投稿者: みち | 2006年07月30日 20:52
日時: 2006年07月30日 20:52