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| 書 名 | 不幸になりたがる人たち 自虐指向と破滅願望 | ||
| 購入日 | 2001/1 | 読了日 | 2001/5 |
| 著 者 | 春日 武彦 | 出版社 |
文春新書 |
| 定 価 | \660 | 購入場所 | |
| 状 態 | 読了 | ジャンル | ? |
| 簡単な解説 |
虎に食われたかったのに、熊に食われて昇天してしまった主婦、葬式代がないからとアパートの床下に妻の遺体を埋めた夫、電動式自動遙拝器を作ってただひたすら「供養」する男などなど・・・・世の中には時々、不幸や悲惨さを自分から選び取っているとしか思えない人たちがいる。しかし、彼らはこの過酷な人生を生きてゆくために、奇妙なロジックを考え出し、不幸を先取りしなければ生きてゆけなくなった人たちなのだ。あなたの隣りの困った人たち、それはもしかしたら私たち自身の姿なのかもしれない・・・ |
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| おすすめ度 | ★★★★★ | ||
| だれにおすすめ? | 日々、自虐的な思いをしている人、自分に自身がない人、人と相容れない人におススメ。(って、オレじゃん!) | ||
| すすめない人 | 毎日が楽しい人。友達沢山いる人、上記以外の人。 | ||
| 私的感想 |
タイトルからして、単純に鬱(ウツ)とか、神経症の病気をあつかったものかとおもったら、まぁ、間違ってはないけど、これは予想を裏切って非常におもしろかった。著者は、精神科医である。毎日、どこか精神に異常をきたした人たちを見ていると、なにがふつうで、なにが異常なのかわからなくなるらしい。 異常な人格を分類すると、「発揚情性型」「抑鬱型」「自己不確実型」「狂信型」「自己顕示欲型」「気分易変型」「爆発型」「情性欠如型」「意志欠如型」「無力型」などと分類できるそうだ。必ずしも1人が人タイプではなく、複数重なる場合も珍しくない。ト。 精神に異常をきたした人と、奇人とは違う。いわゆる、奇人変人ショーなどの奇人や、変わり者、といったたぐいは、別に精神に異常をきたしているわけではないのだ。それが「人格」なのである。もっとも明確な区分けは難しいであろうが、己のアイデンティティを保っている時点でまだ正常である。本当のキ○ガイとは、アイデンティティも存在しない・・・理解を超える存在らしい。この本には、そうしたキ○ガイと扱われるだろう人々が沢山でてくる。 中でも興味を引かれるエピソードが2つある。一つは、若い女性二人による誘拐事件。21と20の女性が、なんの計画もなく子供をさらい、身代金を要求する。あまりにも幼稚なこの犯罪計画に、著者は首を傾げる。犯行にいたった動機がよくわからない。そして奇妙なこの二人の関係(あー。このあたりは、実際に読んでもらうほうがよい) 「語彙が貧弱で表現能力が拙いことは、不幸の中でもかなりグレードが高いハズである」と。 これはたしかにそうおもう。言葉といのは非常に重要だと思う。しかし、単にしゃべるだけではなく、実際、心をとらえて話さない言葉というのは存在する。これに多く巡り会うか合わないかで、変わるのではないかと。 あまり科学的な発言ではないが、経験的に納得できる。 あー。ちっくしょう。くやしい。この本に書いてあるように、オレはうまくこの本のおもしろさを表現できない。 この本は、それぞれの患者、それぞれの病気、症状にたいし、それほど深くするどくつっこんで記述はしていないが、わかりやすい事例と、その裏側(?)で、なぜそういう思考に至ったのかを分析している本で、精神科医の視点からの文章である。まったく啓蒙的な点はない(と思う) アル中の旦那を抱えて、借金、暴力にさらされても分かれることができないカミさん。離婚すれば劇的に改善されるハズだが、そこまで至る人はほとんどいないらしい。現状を大きく変えることよりも、現状に甘んじることを選択してしまう。言い換えれば、劇的な変更によるはかれない不安よりも、現状維持の不幸を選択してしまう。 これはおそらく、「仕事がツライ、会社がキライ」と日々ぐちぐちと行っているサラリーマンの大半に当てはまるのではないだろうか。 とにかく、この本はおもしろかった。なんで買ってすぐ読まなかったんだろう。 |
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